
Contents
IT経営力指標
企業のIT活用度合いを客観的に把握するための指標です。
ITの戦略的導入のための行動指針を次の7つの機能に分類します。
1.経営戦略とIT戦略の融合
2.現状の可視化による業務革新の推進とITの活用による新ビジネスモデルの創出、ビジネス領域の拡大
3.標準化された安定的なIT基盤の構築
4.ITマネジメント体制の確立
5.IT投資評価の仕組みと実践
6.IT活用に関する人材の育成
7.ITに起因するリスクへの対応
上記7つの機能を4段階の出来で評価することで、自社のIT活用度合いを客観的に測ることができます。
IT投資マネジメント
日本情報経済社会推進会(JIPDEC)から発表されています。
IT投資の評価までを含めた、IT投資全体のマネジメントの具体的なプロセスを定めています。
IT投資マネジメントは戦略マネジメントと個別プロジェクトマネジメントの二階層で構成されています。
・戦略マネジメント
役割 – IT投資ポートフォリオの管理
役割 – IT投資全体における、実行管理とマネジメントプロセスの見直し
企業レベルで最適化を行います。
IT投資ポートフォリオの目的
- 投資リスクや投資価値の類似性で分類したカテゴリごとのIT投資について、企業レベルで最適な資源配分を行う。
- カテゴリごとに投資割合を管理することで経営資源の有効的な分配を行う。
・個別プロジェクトマネジメント
役割 – 個々のプロジェクトにおける、実行管理とマネジメントプロセスの見直し
プロジェクト単位で最適化を行います。

TCO
TCO (Total Cost of Ownership) はシステムの導入から維持・管理までの、システムのライフサイクル全体にかかるコストの総額のことです。
導入時のイニシャルコストより、リソースの増強などシステムの維持・管理のためのランニングコストが大きくなりがちです。
1,000万で購入したシステムを、200万のランニングコストで10年使用すると、TCOは1,000 + (200 × 10) = 3,000万円となります。
SCM
SCM(Supply Chain Management)は「調達→製造→流通→販売」といった製品の供給の流れに関わる企業や組織間で情報共有し、ビジネスプロセスの全体最適化を図るマネジメント手法です。
SCMの目的
- 顧客の購買状況を的確に把握し、顧客満足度を向上させる
- 需要予測の精度を向上させる
- 計画の変更に対応できる生産体制を確立
- 受注から納入までの期間を短縮
- 入金の早期化によるキャッシュフローの改善
調達〜販売までのそれぞれの間で行われる取引の情報をまとめて管理することで、余分な在庫を削除したり流通コストをカットしたりすることができます。
SCMを実現するため、SCORというモデルがあります。
SCORモデルは、サプライチェーン全体の業務プロセスを「レベル1:トップレベル」「レベル2:コンフィギュレーションレベル」「レベル3:エレメントレベル」の3段階で順に詳細化する
レベル1では、自社(組織)の対象領域やプロセスの構成を定義する。これは、Plan(計画)、Source(資源・調達)、Make(製造)、Deliver(配送)、Return(返品)の5つの主要マネジメントプロセスで構成される。
レベル2はレベル1のそれぞれを詳細化したもので、「プロセスカテゴリー」と呼ばれる。このレベルでは、計画(Planning)、実行(Execution)、管理(Enable)の3つのプロセスタイプによってプロセスを詳細に記述する。
レベル3ではさらにレベル2を掘り下げ、その「プロセスエレメント」(活動要素)を定義する。「入力→要素→出力」といった形で、具体的なワークフローやデータフローを表現していく。